さよならはいわない。

i will never say good-bye,my love

懐かしい俺の街へ

facebookの友だちに

中学時代の知り合いが居る

 

同級生ではなく

一つ上の先輩だ

 

近寄り難い人だったので

中学時分に話したことはなかったが

 

高校生になってからいっとき

よく共に過した時期があった

 

先輩はサトルくんといって

 

高校には行かず

 

中学卒業と同時に町を出て

理美校(理容美容専門学校)に通っていた

 

サトルくんからは

ちょっとブログに書けない

 

普通の10代の少年なら

体験しないようなお話を

たくさん聞かされた

 

法に触れるような事柄ではないけどね

念のため

 

サトルくんのお父さんは

中学の頃に亡くなったのだけれど

 

それから数年経った後に

 

全然違う土地で

歩くその姿を見掛けたらしい

 

そのとき一緒に居た友人が

お父さんを見たこともないのに

 

「あれ、あそこに居るの

 お前の親父じゃない!?」

 

そう云ったそうだ

 

…と

 

ちょっと不思議なエピソード話まで

思い出してしまった

 

俺の同級生に

ケンヂって奴が居て

 

ケンヂの兄貴とサトルくんは

仲の良い同級生で

 

まぁ平たく云うと

とってもやんちゃな人たち

 

ケンヂの兄貴(ヒロシくん)は

既に働いていたので

 

サトルくんは

ヒロシくんとではなく

弟のケンヂとよく遊んでいた

 

私は中学はおろか

高校デビューすらもしなかったけど

 

高三のときに

ケンヂの家に遊びに行ったとき

 

理美校出身のサトルくんが

 

「のんちゃん、リーゼントに挑戦!」

 

突然そう云い放ち

 

ドライヤーとスケルトンブラシ

ハードスプレーを器用に使って

 

少し長めだったけれど

おとなしい私の髪形を

 

ものの数分で

見事なリーゼントスタイルに仕上げた

 

氣分はもう

ビーバップハイスクール

 

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一生に一度の思い出なので

 

その姿を写真に収めたり

はしゃいでいたのだけれど

 

ケンヂの家には

当然ケンヂの兄貴も住んでいる訳で

 

中学時代には

目も合わせられなかった

 

怖~い諸先輩方が

続々訪れるのです

 

(何故かそんな日に遊びに行ってしまった)

 

見慣れない

ヤンキーな風貌の私に対して

 

「誰コイツ?」

各々の先輩達はそう訊ねます

 

その度にケンヂが

「サトルくんが惡ノリして…」

と解説を入れてくれてたのだが

 

同じ台詞を繰り返すのが

途中から面倒になったらしく

 

後続の

「誰コイツ?」に対しては

 

「同じクラスののぞみュー」

としか云わなくなってしまった…

 

ケンヂさー

ちゃんと全員に説明しろよー!!

 

心の中で

そう叫んだけれど

 

レジェンド軍団に対して

 

私は作り笑顔で

会釈するしかなかったのだ

 

・・・

 

こんな思い出話をするつもりは

毛頭なかったのだけれど

 

その数年後

サトルくんは結婚したようで

 

男の子のお子さんが居たみたい

 

なんだけど

 

つい先日

その息子さんが

 

異国の地で亡くなられたとの報告を

fbに投稿されていた

 

27歳だったそうだ

 

一体サトルくんは

どんな心情だったのか

 

計り知ることは出来ないけれど

 

いつも

どんなくだらない私の投稿にでも

イイネをしてくれる

 

そんなサトルくんに宛てて

俺は短いけれど

追悼の意をコメントで記した

 

いま自分が生きている意味を

もっと真剣に考えてみよう。